キャリア研究会:女性のためのネットワーク作り

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自らを少しでも高めたい、仕事と家庭を両立したい、そんな女性たちにネットワーク作りの場を。キャリア研究会

活動履歴

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開催報告

開催日 2018年7月25日(水)19:00~21:00
場 所首都圏ソフトウェア協同組合事務局 2F大会議室
会 費2,500円(軽食費込)
テーマ 「モッタイナイ」をなくして自分を200%活かす術
講 師 中込 知野
有限会社静雲堂 代表取締役
参加者 25名(欠席2名)

 

セミナーの模様

7月25日の講師は、有限会社静雲堂 代表取締役 中込知野さん。
大学を卒業後、婦人画報社で雑誌『メンズクラブ』『25ans』の編集とスタイリストとして活躍。フリーランスのスタイリストを経て、ITベンチャーを起業。その会社をバイアウトした後、新規事業請負や中国進出サポート業に従事。現在は、ブランディングやPRのビジネスを展開中。
中込さんにとって、今までのどんな仕事も「人(との出会い)×情報(の結集)」だったそうです。
また、一番大切なのは、元気(健康&前向き)であることと、効率的であること。この考えをベースに、「じゃあ、どうやって自分自身を快適に過ごしていきましょうか?」というテーマでお話をしていただきました。

最も大事なのは「時間」

誰にでも平等にあって一番貴重なもの。それは時間です。時間をもっともっと大切にすると自分の人生が充実します。健康で活動できる時間は限られています。その有効期限を最大限まで拡張させるのは心がけだけなのです。
毎日なんとなくやっている事をマネジメントし無駄を取る事でもっともっと自分を活かす事ができる、すぐにできるし、お金にもやさしい!モッタイナイ事をなくす方法論。働く女性の毎日の業務について、中込さんは数々の工夫をされています。


おんなのオフタイム編 ~お家での、あれこれ~

おんなの日常は忙しい。「できれば見えないところは手を抜きたい!」ということで、まず、「『家事のしすぎ』が日本を滅ぼす」(光文社新書 佐光紀子著)という書籍を紹介していただきました。

著者の佐光紀子先生は、翻訳家。重曹とクエン酸を使ったクリーニングの本を翻訳した際「日本人は世界的に見ても家事をやりすぎだ」ということに気が付いたそうです。この本には、「丁寧に暮らすのがいいこと」というのは、雑誌からの圧力で、「丁寧に暮らす必要はなく、手を抜いて良し」ということが書かれています。
ここからは、中込さんがテンポよくご紹介くださった、数々の暮らしや仕事のTIPSをレポートします。


●掃除(洗剤)
佐光紀子先生の著書「ナチュラルクリーニング」によれば、ほとんどの汚れはタンパク質由来なので、アルカリ化すればよく、重曹でクエン酸の粉を溶いたもので全ての掃除ができます。洗剤を用途別に買う必要も無くなり、費用も安く済みます。

●風呂掃除
風呂掃除は入浴時にやるだけで、ほぼ完了。洗剤は、先ほどの重曹+クエン酸を使います。風呂水を抜く際、金属ネットを排水孔に乗せて排水すると、浴槽のゴミが集まり、パイプも汚れません。

●洗濯
洗濯は、まとめて週に一度。洗濯機に入れる前に靴下、ハンカチ、Tシャツ、ワンピースetcをグループ別に袋で選別するのがミソ。大小のネットで仕分けておけば、干すのが楽になり、時短になります。ネット1袋に洗濯物をたくさん入れてはダメということはなく、中込さんは、10枚は入れているとのこと。それは、某有名クリーニング店でも実際に行われているんだそうです。ちなみに、本来、洗濯物を色別に分けて洗う必要も無いそうです。下着の洗濯は、入浴時するのがおススメとのこと。そうすると、洗濯ものも溜まらず、下着も痛まず、一石二鳥。

●美容とコスメ

美容に重要なのは、食事と睡眠。
コスメに期待するべきは、水分+油分の二つ。なぜなら、肌はそんなに簡単にいろいろなものを吸収できないからです。それを念頭に、肌に対してネガティブなものが入っていない商品を選ぶと良いでしょう。
また、新製品は、市場受けする機能や効能が追及されたトレンド重視の商品。ロングセラー商品にこそ本質的な機能が有るのでは、とのこと。
シミを取りたい人への裏技紹介もありました。それは皮膚科の活用。レーザーは保険はききませんが、とても安く実施している皮膚科が多いです。

●料理
シェフ・料理研究家の水島弘史氏が提唱する「低温加熱料理法」で料理をすると失敗しません。野菜も肉も炒める前に油を温めてはダメなのです。料理の失敗はふたつ。塩分と火力の過剰が食材をダメにしてしまうのです。(テクニックのある人が、調理台の前に同時並行している作業無しに張り付いていられる状況なら高温の油でも上手に焼けますが。)一般家庭での料理では、低温から時間をかけて火を通した方が失敗しないです。

「つくりおき」は、食べ過ぎにつながり、食べ過ぎてダイエットするのは二重に勿体ないです。子育て世代以外は、料理はまとめて作らず食べながら作ると案外食べられません。

ちょっと古くなってしまった食材も安全に食べられる方法があります。調理の際は、まず冷蔵庫から生鮮食材だけを出し点検。そして、そろそろ腐りそうな食材から50度のお湯で洗います。雑菌が落ち、若返りします。その際、蛇口から50度のお湯が出るようにして、洗うと簡単です。お刺身もお肉も「50度洗い」ができます。「50度洗い」をして、あとは(整腸効果のある)納豆菌を食べておけば、お腹は当たりません。賞味期限や消費期限は、過ぎていても結構大丈夫なので、こだわりすぎない方が気楽に家事ができます。

●洋服
ファッションデザイナーの横森美奈子さんの著書を読んで面白いなあと思ったのは、「洋服は、新陳代謝させなければダメ」ということ。服はちょっとづつサイズ感を変えてリモデルしています。

ジーンズ、Tシャツ、ブラウス、ニット、ジャケット、コート・・・ 。古い洋服はあきらめて捨て、「新陳代謝させないと、残念な服を着ているあなたが残念!」ということになります。だから安い服をどんどん回転させていく方がいいし、洗濯もおしゃれ着洗いなんかせず、ネットに入れて、洗濯機でガンガン洗っちゃったほうがいいです。
洋服はちょいちょい買い足してフレッシュ感を保つのが大事です。中込さんは、人に会うときに着る社交服として、一年中着られる綿素材で少し変わったデザインの安価な服を発見する都度、即購入しているそうです。そういった服は、春と秋にお買い得商品が多いとのこと。そして、サイズ感も大事。試着は、同じデザインのサイズ違いを必ずチェックするそうです。


家事を手抜き(=効率化)して捻出した時間で・・・

中込さんは、手抜き家事で捻出した時間で、経験の仕入れ、特に土曜日曜は体力作り&文化、教養の仕入れをしているそうです。
6年前からクラッシックバレエを習い、体幹トレーニングをしているおかげで、今までできなかった動作ができるようになっただけでなく、日常動作が楽になったとか。バレエの魅力は、運動面だけではなく、教養面も。バレエは、ダンスと音楽といった複数の芸術要素を内包しているので、いろいろインスパイヤされることが多く、休日には、美術館、映画館音楽ホールや劇場などで、更なる経験やネタの仕入れをしているそうです。また、その経験を仲間同士で語り合うことも楽しみなんだそうです。「みなさんにも、ぜひバレエをお勧めしたい!」と力を込めて語られていました。



おんなのオンタイム編 仕事やらおつきあいやら

中込さんは、26歳以降、組織力の恩恵を得る事なく個人で仕事をされてきました。そのため、「いかに仕事を作っていくか、人と知り合っていくか」ということにひたむきに取り組んでこられました。
「私の仕事は、仕入れ(情報)×人脈があって初めて成立しているのです。人と会って得られる情報=一次情報は一番大事だと思っています。ですから人と会う事(社交)が最重要業務なのです。」とおっしゃる中込さんは、キャリア研究会にも、高頻度でご参加いただいています。

●情報収集
様々な人と会って会話をするためには色々な情報が必要です。広範なネタを仕入れるには 効率的に情報収集する必要があります。新聞やネットニュースがフロー情報(寿命が短い、日々流れていく情報)なのに対し、雑誌は、「フロー情報+ストック情報(いつでも探しやすい、まとまった情報)」なので、分析され、加工された深い情報を得ることができるのです。経済誌、週刊誌から女性誌まで、いろいろなジャンルの雑誌を数誌読んでいると、だいたい誰とでも話が合いますし、もの知りだと言われるようになります!

●探し物と忘れ物を無くす工夫
探し物と忘れ物をなくして効率化!革バッグは横長で手が底に届く形(必需品入れ)のものを使用して、必要なモノは定位置に入れ、中に入っている物を上から全て見える状態にしています。ちなみに資料と変則品の持ち運びは、エコバッグを利用しています。


コミュニケーションと人脈作り

中込さんのこだわりと創意工夫は、「コミュニケーションと人脈作り」で最大限に発揮されています。
「メール送受信はとても重要で、失敗したくないため、デスクのPCで落ち着いて行える時にしか行いません。メール対応時間は思考と調整の時間。」と中込さんは、おっしゃいます。また、ニュアンスを要する内容はあえて電話で話すのが、中込流。人とのコミュニケーションを大切にされていることがわかります。
その他にも、「アクション管理はダイアリーに手書きで。スケジュール調整が人脈作りの鍵になります。」「人との出会いを人脈にするために社交、勉強会、セミナーは積極的に参加。その際、なるべく小規模で名刺交換ができる会を優先。」などの中込流TIPSをご紹介くださいました。
中込さんが今年1月から6月までに獲得した名刺は521枚。出会いの後は、アポイントを頂き、詳しいお話を伺って、何かお役に立てる事があるか考えるのだそうです。

質問タイム

セミナーの終わりに設けられた質問タイムでは、参加者から多数の質問が飛んでいました。
その中でも、最も参加者の関心が高かった内容は、「名刺の整理方法と活用方法」でした。
中込さんの名刺術を端的に紹介すると、①頂いた日付順で管理 ②10枚(10人の名刺)を並べて2部コピーし、1部は持ち歩き用、1部は保管用にする ③持ち歩くのは1年ぐらい ④連絡先の確認等で、コピーを何度も見ていると、目的以外の部分でいろいろなことを思い出したり、発想が広がる ⑤名刺のデータ化はしない(記憶に定着しないから)⑥名刺人脈メンテナンスのコツは、セミナーやイベントで定期的にお会いできる関係になること ⑦相手の名前を忘れてしまった場合は、再度名刺交換をする(毎年名刺交換できるように毎年写真を変えている)⑧挨拶されて嫌な人はいないと思い、何度でも名刺交換をする


今回のセミナーでは、活き活きと語る中込さんに惹き込まれ、見ているだけ、聴いているだけで、自分の気持ちがとても明るく、ポジティブになれました。元気は伝染するのですね。
中込さんは、時間を作るため、人との関係を大切に作り上げるため、その人間関係を強化、拡大し続けるために様々な工夫と実践をされています。それが中込流とも言えるスタイルに昇華されていること、そしてそれを惜しげもなく公開してくださる姿がとても素敵だと思いました。

セミナーでご紹介いただいた参考文献

 

  • 「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす(光文社新書) 佐光紀子著
  • ナチュラルクリーニング(ブロンズ新社) 佐光紀子著
  • 野菜いためは弱火でつくりなさい いつもの家庭料理が急に美味しくなる33のレシピ(青春出版社)水島弘史著
  • だまされたと思って試してほしい 料理の新常識 肉は冷たいフライパンに入れなさい!(宝島社)水島弘史著
  • 捨てられない服の片づけマジック!(小学館)横森美奈子著



キャリア研究会では、今後もいろいろなセミナーやイベントを企画しております。
ご興味、ご都合に合わせ、是非ご参加ください。


受講者の声

   
  • 『人脈×情報』は、心から共感しました。納豆を見直します。やったことないことにチャレンジすることが好きなので、今後もチャレンジしていきたいと思います。
  • 家事がんばらなくていいというのにすごく共感してます。
    やはり仕事をしていると多かれ少なかれやっていると思うのですが、罪悪感を持たなくていいというのはうれしいです。
  • 与えられたルールに振り回されていたことに気がつきました。見方を変えると気持ちよく暮らせそうだなと思いました。名刺の管理方法は、勉強になりました。
  • 中込さんのスピード感のある語り口で、あっという間の時間でした。家庭での効率化、仕事での工夫、全てが学びでした。取り入れたいことばかりで明日から気持一新頑張りたいと思います。
  • (アンケートより抜粋)

    ※講師の方の所属及び役職は、開催当時のものです。(敬称略)

     

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