キャリア研究会:女性のためのネットワーク作り

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自らを少しでも高めたい、仕事と家庭を両立したい、そんな女性たちにネットワーク作りの場を。キャリア研究会

活動履歴

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開催報告

開催日 2016年06月10日(金)開場18:30 開始:19:00~21:00
場 所ダイヤモンド社 9階会議室
会 費2,000円(軽食費込)
テーマ 他者を巻き込んでやりたいことをやろう!!
講 師 株式会社アナザーウェア 営業事務/人事/広報 福島由美子
参加者 15名(当日キャンセル1名)

 

セミナーの模様

6月10日のキャリア研究会では、福島由美子さんにお話を伺いました。
長くメンバーとして参加されている福島さんは、二人のお子さんを持つお母さん。
まだ小さかった長女の手をひき、生まれたばかりの長男をおんぶして参加する姿が印象的でした。
キャリア研究会以外にも社外研修会やイベントに積極的に参加されている福島さんですが、なぜそれが可能なのかと、少し不思議な気持ちで見ていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
フルタイムで働き、子育て、家事をしながら、趣味にそして社外活動にも参加できるワケが、明かされました。

仕事と家庭の両立、家事の分担

福島さんは以前勤務されていた職場でご主人と出会い結婚。出産のため2005年に退職、翌年長女を出産されました。2008年に現在の職場に営業事務として入社、2011年には長男を出産されます。この時は育児休暇を取得せず、2カ月後に職場復帰。現在は、広報と採用担当を兼務し、子育て真っ只中ですが、フルタイムで仕事をされています。
「好きな物はお酒、ゲーム、楽しいこと。お料理や旅行が大好き!」と話す彼女は、キャリア研究会をはじめ、社外活動の場にも多く参加されています。
家事や子育てもあるでしょうに、何故それが可能なのか。その答えの一つは家族との関わり方にあるようです。

日本の男性は諸外国、特に北欧と比べ、家事への参加時間が女性の1/6と非常に少ないのが実情です。
お付き合いするまで、実家住まいで家事が全くできなかったというご主人も、一緒に住み始めた際、職場の先輩から「ゴミ捨ては男の仕事。これができないとお前が捨てられるぞ。」と言われ、ゴミ捨ては率先してやってくれたのだそうです。そんな夫を今では「分別マニア」と笑う福島さん。
当時、福島さんが帰るまでお腹を空かせて待っているご主人を見て、ごはんだけ炊いてもらえれば早く食事が食べられると炊飯を教え、徐々にお味噌汁、簡単な料理とレパートリーを広げていったそうです。

福島家には「自分のことは自分で」「最後の人がやる」「一番使う人がやる」というルールがあるそうで、例えば、洗濯物は各自がたたむ、最後にお風呂に入った人が残り湯を洗濯機に入れてセットする、お風呂が好きでよく入る長女がお風呂掃除をするというように、家事の分担が自然にできているようです。

朝6時に起床して、9時から18時頃まで仕事、保育園に長男を迎えに行き、食事などをして通常は22時に就寝できるので、「一般の家庭と何ら変わりないんです。」とのことですが、ご主人は、洗濯、食器洗い、トイレ、キッチン、リビングの掃除、ごみ捨てに加え、現在は朝食とお弁当作りを担当されているそうです。
子どもに頼まれたら嫌と言えないご主人は、キャラ弁も完璧に作られるとか。
基本的な一日の時間割がきちんとできており、週の初めにご主人と予定を確認し合って、家事を分担しているそうです。

また、小学生の長女はお風呂掃除の他、弟の誕生を機に、小さなママ気分で布おむつのおたたみやお料理のお手伝いを始めたようです。
今や5歳となった長男も食器洗いやお掃除のお手伝いをするとのこと。

巻き込むこと、巻き込まれること

家族がそれぞれできることをやるというのは、難しいこともありますが、それでも当たり前のことなのかもしれません。
ところが、福島さんのすごさは、お互いの両親、妹、会社の仲間、友人、学校の先生など、周りの人たちを自然に巻き込んでいくところ。

子育てや仕事、町内会のイベント、学校のことなど、様々な場面の中で、自分ができないことはできる人にお願いし、相手には自分ができることできちんとお返しするのです。
やりたいことをやるためには、何かが疎かになってしまいますが、それを正直に相談し、するすると実現してしまうことに、参加者は驚きの表情を浮かべていました。
そして、そのことを福島さん自身が当たり前のこととして、自然体でできているようです。

 

やりたいことをやる秘訣

やりたいことを一人で全てやろうと肩肘を張ったり、やりたいことをあきらめてしまったりする人は案外多いのではないでしょうか。
子育て真っ只中に、フルタイムで仕事をし、なおかつ自分がやりたいことをやるための秘訣は、「思い切って相談する」「相手の長所を認め、素直に伝える」「巻き込んだら、巻き込まれる」「忙しくても、その状況を楽しむ」こと。
周りを巻き込んでしまうので、自身はどんなに忙しくても頼まれたことは引き受けるようにしているそうです。
「結果、更に忙しくはなりますが、それは楽しんでいます。そして、子どもたちが大きくなった時に、自分も働き続けたいなと思ってくれたら…」と福島さんは語ります。

ビジネスの場も同様ですが、お互いの役割分担を明確にし、WINWINの関係を意識すると、巻き込んだり巻き込まれたりした時、少し嫌な気持ちにもなるかもしれないけれど、意外といい結果につながるのではないかとのことでした。

実は、今回セミナー用に作成した資料を会社の社長に見せたそうで、「お前は一体何が言いたいんだ」と怒られた(?)そうですが、最後には資料のまとめをしてくれたとのこと。
そうやって社長も彼女にまんまと巻き込まれたようです。
このように、社外活動のこともきちんと見せることが、巻き込み方の秘訣なのではないかと、野木会長も感想を述べられました。

また、今回セミナーに参加された方の中に、この3月まで小学校の校長を務められた方がいらっしゃいましたが、人との関わり方が素晴らしいと驚かれ、教師としてのご経験からいろいろなお話も伺ったりと、とても充実した内容のセミナーとなりました。

最後に「周りを巻き込んで行くスタイルは、何が原点か?」との質問がありました。
そもそも、ご主人と結婚されたのは、「自分にとって、自分にはないタイプの人が必要と感じたから」だそうで、そういう意味では妹との関係性も同様で、小さい頃から自分ができないことは妹が、妹ができないことは自分がという感覚で育ってきたことが原点かもしれないと答えていました。
そして、そのことは自身にとって当たり前のことで、特に変わったことをしている感覚はないのだそうです。

気負いがなく、頼まれたことを受け入れてくれる福島さん。
「失敗するのが当たり前。怒られることもあるけれど、あまり気にしません。」
福島さんがやりたいことをやれるワケは、この一言で腑に落ちました。
きっとこれからも、いろんな場面で楽しそうに参加する福島さんの姿を目にすることでしょう。


セミナーの後は恒例の懇親会。
金曜日ということもあり、16名中13名が参加されました。
久しぶりに参加されたメンバーもいらっしゃって、家族との関わり方など、いろいろな話に花が咲きました。

この後もさまざまなセミナーを企画しています。
お誘いあわせの上、どうぞご参加ください。


受講者の声

   
  • まず家族からまきこんで色々なことをやる生活は楽しそうに見えました。一人で全部かかえるよりも、お互い頼り合う関係は理想的だと思います。なにをするにも役に立ちそうなので、是非巻き込むことを実際に行ってみたいと思います。私も結婚したら福島さんのように分担したいです!!
  • 自然体の生き方が良いのだなととても共感しました。極意は“失敗するのが当たり前”という一言に集約されている気がしました。
  • 巻き込んだり、巻き込まれたりというところがオープンでフェアで素敵な考え方だなと思いました。
  • テクニカルにではなく、自然に周囲を巻き込める福島さんが素晴らしいと思いました。自分もこんな風に出来るようになれたら…と思いました。
  • (アンケートより抜粋)

    ※講師の方の所属及び役職は、開催当時のものです。(敬称略)

     

    今後の開催予定は、こちらから