キャリア研究会:女性のためのネットワーク作り

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自らを少しでも高めたい、仕事と家庭を両立したい、そんな女性たちにネットワーク作りの場を。キャリア研究会

活動履歴

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開催報告

開催日 2020年7月17日(金)19:00~20:00
場 所Zoomによるオンラインセミナー
会 費無料
テーマ 能楽プロデューサー奮闘記 ~起業して600日~
講 師 紀井規子
株式会社真花 代表取締役、能楽シテ方宝生流師範
参加者 22名(欠席6名)

 

セミナーの模様

パワフルな会社員時代から、起業後は凛々しい姿に変化していった紀井さん。
そこに何があったのか、ご自身の口から語ってくださいました。

趣味を仕事にする・・・きっかけは異業種交流会の主宰者から言われた一言でした。
「能は歴史がある素晴らしい伝統文化。1人で楽しむだけじゃもったいない。もっと多くの人に伝えることを仕事にしたらいいのでは?」
そして背中を押したのは2015年に罹患したガンという病気。命が有限であることを実感し、死ぬまでにやりたいことをやろう!と決心したそうです。
野木会長からは、「できるだけ二足の草鞋を履いていること」というアドバイスをいただき、それまでのキャリアと起業の両立を実現されました。


先駆者がいい

会社員時代を振り返って紀井さんがやってきたことの一つは「第一号になる」ことでした。女性営業とか女性管理職とか、募集があれば真っ先に手を挙げてきたそうです。
「先駆者というと大変そうだけど、それまでの指標がないから、頑張ればやった分だけ評価される(かもしれない)。逆に追随する人は前にやった人と比較されるから、キツイ部分もありますよね。」



定年前に起業

紀井さんが挙げた起業トリガー、三つの「気」は「元気・本気・景気」。とくに定年を迎える前に独立することで、周囲に本気度をアピールしたかった、とおっしゃっていました。身体もメンタルも充実した50代にリスタートして第二の人生を楽しんでいる、その表情は画面越しにも伝わりました。



フリーになって600日

「33年フルタイムで勤めた会社を退職し、はじめの頃はとにかく時間の自由を得たことが嬉しくて、名所とか博物館とか都内を走り回っていました。それまでは会社帰りの夜間しかできなかった能の稽古も、昼間にできて集中力がアップ・・・」
でもフリーになったら自分が動かなければお金は入らない。時間だけではなく、経済の自由を目指さなければ!
そんな当たり前のことに気づいて事業の組み立てを始め、2018年12月、株式会社真花(しんか)を設立。「能楽プロデューサー」第1号が誕生しました。

「まずターゲットとして捉えたのは、経営者・子ども・外国人です。能楽の歴史を見ても、お客様はパトロンである武士などの上流階級でした。庶民をお客様とする歌舞伎などのお芝居とは異なる源流を持っています。現代に置き換えるとパトロンは企業経営者。この方たちの理解を得て、協賛をお願いしていくのも私の大事な仕事です。」
そして外国人の方にもっと能の魅力を知っていただきたいそうです。在日フランス人のコミュニテイで能の体験をしていただきましたが、能の音楽や舞の醍醐味を、素直に捉えて感動してくれてとても嬉しかったとおっしゃっていました。
「外国人がその感動を発信してくださることで、日本人が母国の文化の素晴らしさに気づく、それが私のイメージするゴールの姿です。」

株式会社真花のブランディングに必要なのは、能楽界に認めてもらう公演企画。そう思って今年6月の公演を目指して実行委員会を立ち上げ、1年半準備をしてきました。
しかし2020年に入ってコロナウィルス感染拡大、劇場公演の相次ぐ中止。毎日テレビやネットで情報を取り、迷いに迷っていた2月と3月が一番辛かったそうです。でも3月末に延期を決めて、そこから一気に動き出しました。
「延期になって、良いことも沢山ありました。関係者とは同志の意識が高まったし、何より能役者さんたちとの距離が縮まった。プロデューサーという仕事で、現場のメンバーと親しくなることは何より大切だと実感しました。
これからはリアルなイベントが厳しい時代になるので、能楽グッズの販売やオンラインレッスンを充実させていきます。皆さまよろしくお願いいたします! 」



コロナ後の習慣
  • 積んでいたこと、後回しにしていたことを毎日一個やり始める
  • 朝の習慣を2つ、5分でもいいから続ける(私の場合はストレッチと英会話)
  • 誰かと毎日3人接することで、お互いの波動を交換する

何でもチョコっと始めるのが良いようです。車でいうとローギアからのスタート。滑り出すと案外チカラが要らなくなってくるのかもしれませんね。わずかな行動や習慣から、自信に繋がることを教えていただきました。

おまけの一言

「能は心の浄化、身体の浄化はファスティングで!」
見た目もスッキリされたのは、このせいだったようです(笑)。

能楽を通じて人生のアップデートをなさった紀井さん。
「社会の宝である子ども向けの教室は無料でやります!」とのメッセージもいただきました。
能楽という長い時間をかけて成熟した芸能を、現代人に伝えていくという仕事の意義、まさに五十にして天命を知ったのでしょうか。
「起業は人生最大の行動でしたが、キャリア研究会のメンバー(専門家)の力を借りて成就できました。皆さんのご支援に毎日感謝しながら励んでいます。」




紀井さんがプロデュースする公演情報をご紹介いたします。

≪第一回 真花演能会≫

画像クリックするとPDFファイルが表示されます

株式会社真花 Webサイトはこちら




次回は暑気払いを予定しております。
このような状況ですので内容は検討中ですが、決まり次第ご案内いたします。



受講者の声

   
  • 先駆者になる、自分軸で動く、という考え方で行動を起こしている紀井さんはとてもかっこいいです。能にも興味を持ちました。またお話を聞かせてください。今日はありがとうございました。
  • とてもよいお話でした。「能は心の浄化」が心に染みました。紀井さんがいつもピュアな理由がわかった気がします。ずっと続けていらっしゃることも素晴らしいと思いました。
  • 初めて参加させて頂き、大変感激しております。紀井さんのお話、自分自身とても勇気付けられました。自分軸を大切にし、ちょっと断捨離しながら生きたいな、と思いました、ありがとうございました。

(アンケートより抜粋)

※講師の方の所属及び役職は、開催当時のものです。(敬称略)

 

今後の開催予定は、こちらから