キャリア研究会:女性のためのネットワーク作り

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自らを少しでも高めたい、仕事と家庭を両立したい、そんな女性たちにネットワーク作りの場を。キャリア研究会

活動履歴

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開催報告

開催日 2019年11月14日(木)19:00~21:00(開場18:30)
場 所ミューザ川崎 研修室1
会 費2,500円(軽食費込)
テーマ 楽しみながらサービスマインドを学ぶワークショップ
講 師 小林千早都
日本ユニシス株式会社/キャリア研究会 副会長
参加者 16名

 

セミナーの模様

11月14日のキャリア研究会は、久しぶりにワークショップ形式での開催となりました。 講師は皆さんおなじみの当会副会長 小林千早都さん。
小林さんは、SEとして日本ユニシスに入社。その後、政策推進センター長補佐などを経て、直近では人財育成・ダイバーシティ推進等を担当されております。
歌手、作詞家、俳人、歌人、小説家としても活躍中。その歌声を聴いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
さて、今回のセミナーは「楽しみながらサービスマインドを学ぶワークショップ」と題し、4人ずつ、4つのグループに分かれてディスカッションをしながら、サービスマインドについて考えてみました。

サービスマインドって?

本来このワークショップは、小林さんが勤務先で社員教育のために用意されたもの。
その目的は「各種サービスを提供する際、お客様の要求や期待を感じ取る力、それに応える意識や姿勢がなぜ必要なのかを個々が気づき、考える機会とする。また、実践の場でそれを活かせるようにする。」ということなのですが、キャリア研究会のメンバーは普段から実践されているのではないでしょうか。
それでも、今回のワークショップで気づきや考えることがひとつでもあれば、ということで、ギュギュッと90分にアレンジし、実施されました。

「サービスマインド」と聞くと、「ホスピタリティ」「おもてなし」という言葉に置き換えられがちなサービスですが、今回はその手前のお話。
3つのテーマに沿って行われました。


まずは、机に置かれた真っ白なA4用紙に自分自身のことを書き、グループ内で発表。それをグループごとに大きな用紙まとめていきました。
以下の通り3つのテーマと各グループの発表内容をご紹介します。



<ディスカッションテーマ>
  1. うれしかったこと、心地良かったこと
    今日またはこの一週間で誰かに何かをしてもらって、うれしかったこと、心地良かっ たことは?
    →それはなぜうれしかったのか?なぜ心地良かったのか?
    →その「なぜ?」を分類してみよう。
  2. 待ち時間を考えてみよう
    人を待たせるもの(待たされてイライラするもの)にはどんなものがある?
    →イライラを緩和するため、どんな工夫がされているか?
    →その工夫によってなぜイライラが緩和される?
  3. あるケーキ屋さんの看板商品「なめらかクリーミープリン」のテイクアウトについて。
    人気商品だが、気温が30℃を超える日は安全性を考え、テイクアウトはしない。
    ある夏の日の午後、「どうしても家で待つ息子にプリンを買って帰りたい」というお客様。聞けば息子さんは風邪で寝込み、熱にうなされながらこの店のプリンが食べたいという。外の気温は33℃。さて、あなたが店員だったらどうする?
各グループの発表内容のまとめ
グループA■(レポート担当:H.N)
  1. うれしかったこと、心地よかったこと
    「うれしさ」は、相手が自分のことを思ってくれているという気持ちをうれしく感じ、その度合いは、事前期待に対する大きさで決まるという結果が出ました。
  2. 待ち時間を考えてみよう
    「待つ」については、どれくらい待てばいいのか、すなわち「見える化」が解決の大きな要素であることがわかりました。
  3. プリンのテイクアウト問題について
    規則はどんな場合でも守るべきであるという考えが3名、何としてでもお客の思いをかなえてあげたいという浪花節派が1名となりました。
    大半は規則を守った上でうまく説明するという意見となったようです。

初めて会話する方も多かったのですが、意見交換が面白かったです。
そして、講師 小林さんのリードで「サービスを科学する」という内容が非常に面白く感じました。それこそ期待値以上。
今回初参加の方も、非常に満足されていました。

グループB■(レポート担当:C.F)
  1. うれしかったこと、心地よかったこと
    直近のうれしかったことを思い出すという機会が、日々追われる生活の中でないので、改めて考えるのは大変有意義だと感じます。ひとりひとり、違ったうれしさを発表していきましたが、まとめると「自分を思いやってくれる心」「意外な反応」「期待を上回る結果」に対してうれしさを感じることがわかりました。
  2. 待ち時間を考えてみよう
    「待つ」、「待たせる」どちらのパターンでも時間に対する認識の違いからイライラが起きることが多いと感じました。また、他のグループでは「待つ工夫」を挙げられていました。日常的に起きて、待つ側にも待たせてしまう側にもなる事から、お互いの認識を合わせたり、状況を伝える工夫が必要と思います。
  3. プリンのテイクアウト問題について
    一番、意見が出た話題です。結論としては、「売らない」でした。融通の範囲ではない事(食品の安全性)ですので、かなり厳しく捉えた意見でまとまりました。

女性特有の親近感で話がテーマ以外にも広がり、話が弾んでいったが、これに男性が入った場合どうなのか、唯一男性参加のあったCグループの雰囲気が気になります。

グループC■(レポート担当:Y.T)
  1. うれしかったこと、心地よかったこと
    自分と人、場の関係が繋がり、両方の喜びがシンクロすることがうれしいにつながることがわかりました。また、期待を超えると感動し、安心感や信頼感にもつながるという結果となりました。
  2. 待ち時間を考えてみよう
    待ち合わせやオーダー、メールの返信やCM、エレベーター、Webサイトの表示など、イライラすることはありますが、状況を見える化すると安心でき、また、他の手段で、目的が達成できるとイライラが解消されることがわかりました。
  3. プリンのテイクアウト問題について
    店員はどうすべきだと考えたかについては、次のような意見が出ました。
    ・売ってはいけない状況の商品を売ってしまったので、先ず、謝罪する。
    ・売ってしまった理由を説明し、とにかく謝る。
    ・他の人には、これ以上売れない。売ってしまった理由を大袈裟に説明する。
    ・代替え商品を進める。
    ・今後、検討し、売れるように改善する。

グループD■(レポート担当:J.N)
  1. うれしかったこと、心地よかったこと
    グループ内では開始早々うれしいことがありました。
    偶然同じグループの隣の席になった二人が、実は何十年かぶりの再会であったことがわかったのです。
    「うれしいと思えることや心地よかったこと」は、自分の態度や対応次第で呼び寄せているではないでしょうか。
  2. 待ち時間を考えてみよう
    待たされている感を感じるのは、行列のある店、メールの返信、CM、エレベーター等。
    止むを得ないのもありますが、待ち方の工夫は必要。
    また、メールの返信については、自分自身も気をつけていこう(すぐに返信できない状況の場合はとりあえずその旨を伝えておく等)という気づきもありました。
  3. プリンのテイクアウト問題について
    「特別に例外的に売ってもいいのではないか」「特別扱いをしてはいけない。うまくコミュニケーションして気持ちよくあきらめて帰っていただける方法があるのではないか」と、大いに意見が分かれました。
    他のグループの発表を聞いても同様のようでした。

「サービスマインド」ということを改めて感じる・考える

日常、誰でも感じることや起こりうるテーマを掘り下げて考えることで、相手のことを思いやることの大切さに気づいた方が多かったようです。
結果、今回のテーマである「サービスマインド」について、改めて学ぶ機会になったのではないでしょうか。



小林さんがスクリーンに映し出した「サービスの定義」を見て、仕事のみならず生活の中でも心にとめておきたいと感じたセミナーでした。


サービスの定義
人や構造物が発揮する機能で、お客様の事前期待に適合するものを「サービス」という。


「ワークショップ形式はメンバーとのコミュニケーションが取れて良い」「自分が話せることでスッキリする」「年に一度はワークショップを」などの意見が寄せられましたので、また機会を作り、開催したいと思います。




来年もいろいろなセミナーやイベントを企画しております。
ご都合に合わせ、是非ご参加ください。


受講者の声

   
  • 自分が嬉しかったこと、心地よかったことをあげていって、自分も他人に対してできているか?と考えさせられるワークショップでした。相手を尊重し、相手の期待にどうそっていくか考えて行動していきたいと思いました。
  • 嬉しかったことを思い出すだけで、より嬉しさをかみしめられて穏やかな気持ちになりました。ありがとうございました。
  • スタートする前はどんな感じかと思いましたが、楽しいワークショップでした。いろいろな意見を聞くことが出来て、興味深かったです。「サービス」というものを論理的に理解できたと思います。
  • 自分の考え方の中にはあまりなかった「心に訴えかけるアプローチ」を皆さんから聞くことができ、とてもよい学びになりました。グループで活発にディスカッションするのも楽しく、あっという間に時間が過ぎました。

(アンケートより抜粋)

※講師の方の所属及び役職は、開催当時のものです。(敬称略)

 

今後の開催予定は、こちらから