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開催報告
開催日 | 2016年11月17日(木)開場18:20 開始:19:00~21:00 |
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場 所 | ダイヤモンド社 9階会議室 |
会 費 | 2,000円(軽食費込) |
第一部 | |
テーマ | 自分らしく生きるために! ~働きやすい環境を国に頼らず自分で作る!女性として、母として~ |
講 師 | 田井中友香 株式会社システム・アシスト 代表取締役 |
第二部 | |
内 容 | 来春、熊本の小学校の卒業生に寄贈するコサージュ制作 |
講 師 | フラワーデザイナー 春 実加子(Blume Mandarine) |
参加者 | 18名(キャンセル1名) |
セミナーの模様
11月17日は二部構成でのセミナーとなりました。
第一部の講師は、株式会社システム・アシストの代表取締役で、二人のお子さんを持つ、田井中友香さん。
「自分らしく生きるために!~働きやすい環境を国に頼らず自分で作る!女性として、母として~」と題し、お話いただきました。
また、第二部はフラワーデザイナーの春実加子さんの提案で、来春小学校を卒業する熊本の子供たちに贈るコサージュを制作しました。
偶然にも、第一部の講師 田井中さんは熊本のご出身。
今年最後のセミナーは、被災地の現状を改めて考える会にもなりました。
第一部「自分らしく生きるために!」
就職、上京、倒産。そして会社を立ち上げる決意
熊本で育った田井中さんは、地元のソフトハウスに就職し、転勤で東京へ上京しました。
その後、バブル崩壊とともに会社が倒産。熊本にも帰れず、東京に残って就職活動を開始します。しかし当時は就職難。厳しい状況の下、特に女性の採用は少なかったようです。
そんな中、ある職場に社内システムの構築担当として入社。勉強をしながら仕事を続けていた田井中さんでしたが、当時普及し始めたインターネットに着目し、1996年フリーランスとして独立されました。実家で商売を営んでいたこともあり、案外独立への敷居は低かったようです。
フリーランスになった田井中さんは、派遣会社に登録し、講師として仕事をしながら、営業も行っていたそうです。徐々に取引先が増えたこともあり、2000年に法人成りを決意。
現在、社員6名でホームページ制作会社を運営していらっしゃいます。
設立当時は、毎日始発で出社、終電で帰宅するという生活を続けていたのですが、30歳を過ぎた頃から、結婚したいと思うようになったそうです。
「類は友を呼ぶ大作戦」で、結婚・出産
「自分の好きになる人はいつも仕事ができる人だった」と語る田井中さん。 好きになっても相手と競ってしまう気質があり、結婚とは程遠い恋愛をしていたと振り返ります。 「これでは結婚をして子供を産む環境をつくることは難しい」と悩みます。 結婚しても子煩悩で、家事を手伝っているような人の周りには、きっと同じような人がいるに違いない。そう考えた田井中さんは、「類は友を呼ぶ大作戦」を決行しました。 自分が理想とする結婚をしているおじさまたちに紹介を求めるという作戦です。 作戦が成功し、紹介してもらった方とお見合いの上、翌年結婚、そして出産をされました。 2つ違いで2人の子供を儲けましたが、「上の娘が下の子を育てたようなもの」なのだそうで、10歳になった今では、食事の仕上げなどを率先してお手伝いしてくれるそうです。
待機児童問題の解決に起こったミラクル
子供が生まれると、予想以上に困ることがいくつも目の前に立ちはだかったようです。
その中で一番困ったのは待機児童問題だったようです。
行政に頼るともちろん特別扱いはありません。出産前に相談に行ったものの、どんなに事情を話しても、状況は78人待ち。「それまでに対策をしてください」と言われるのみでした。
この時も田井中さんは「どうしたら78人待ちにならずに保育園に子供を預けられるのか?」と考えました。
そして、彼女は大きなお腹で近所にあった私立保育園を訪ね、直接交渉。
「2月21日に子供が生まれるのですが、52日目から預け入れできますか?」と尋ねました。「今のところ2人空きがあるから大丈夫だけれど、初産はたいてい3~4週間遅れます。そうすると3月末。その時期は入園数が増えるので難しいですね。」という園長先生に田井中さんは言いました。
「もし2月21日に生まれたら入れてもらえる?」
半分あきれ顔で「そんなミラクルなことができるなら受け入れましょう。」と答えた園長先生に、「私、絶対2月21日に産むから!」と田井中さんは宣言したそうです。
お腹の中で何かを感じたのでしょうか。宣言通り、お子さんは2月21日に誕生。
園長も、取り上げた医師も驚くミラクルが起こり、78人待ちという待機児童問題は解決しました。
朝の忙しい時間活用法を助けた「三種の神器」
子供が生まれ、しばらくすると一人で全ての家事をこなすことに限界を感じ始めた田井中さんは、様々な工夫をしたようです。
そこで役に立った「三種の神器」とその活用方法を紹介してくれました。
- ルンバ
一度に全室を掃除するのではなく、1日1部屋と決め、ルンバを部屋に閉じ込める。
部屋がピカピカになる驚きの秘策も紹介してくれました。 - 特大サイズのジップロック
・朝食セット(パン、冷凍ブロッコリー、ソーセージ)
・子供が保育園に持って行くもの(おむつ、着替えなど)
これらを1日分ずつ詰め、1週間分を用意しておくそうです。 - ご主人
上記のジップロックを渡すと、朝食の準備をしてくれたり、子供のカバンに持っていくものを詰めたりしてくれる。今では、自ら準備をしてくれるそうです。
必要に迫られた時間管理術
自分らしく生きるために、働きやすい環境を作るために、「三種の神器」にも助けられながら、さまざまな工夫で時間管理をしてきた田井中さん。
オススメの本を紹介してくれました。
- できる人は「1週間を168時間」で考えている(本間正人 著)
- 7つの習慣最優先事項(スティーブン・R・コヴィー著)
その一つが、通勤を電車から車に変更したこと。トランクにはクーラーボックスを積んでいるそうです。
例えば、昼休みに会社近くのスーパーへ行き、クリーニングを預け、買い物をしてクーラーボックスに入れておく。これだけで一日あたり約1時間の短縮が図れるそうです。
そうしてできた自由な時間で、6年前から上のお嬢さんとフラメンコを習っているのだとか。最近はゴルフも始められたそうです。
おまけとして、家事を徹底的に手抜きするためのお気に入りの時短グッズを紹介してくれました。
「回し者じゃないですよ」と笑いながら、どう使い、どんなに便利なのかを感じたままに説明してくれました。
参加者たちも通販番組さながらのリアクションで、会場は大きな笑いが起こったほどでした。
大変だったことも、明るく笑い飛ばしながらお話される田井中さんに、参加者たちもつられて笑ってしまう、そんな雰囲気でした。
的確な解決策を見出す機転の良さで、困難をひょいっと乗り越えられるバイタリティと明るさ。
「自分らしく生きるために」自分で切り開いた道はキラキラと輝くものであるということを改めて気付かされたセミナーでした。
今年4月に発生した熊本地震の現状
田井中さんは先日、地震で大きな被害のあった地元熊本にボランティアとして参加してきた話をしてくれました。
報道はされなくなってしまいましたが、半年を過ぎてもなお倒壊した家屋はそのまま残されているそうです。
被災者が仮設住宅に入居したことから、ボランティアスタッフも激減。その日も、30名のボランティアスタッフに対し、依頼件数は90件という現状で、片付けが一向に進んでいないとのこと。
東日本大震災同様、まだまだ復興までには時間がかかりそうです。
国や行政に対する思いもさることながら、私たち一人一人が何をすべきかを考えさせられました。
第二部 コサージュ制作
熊本の小学校卒業生にコサージュを
キャリア研究会メンバーでもある、フラワーデザイナー 春 実加子さんの提案により、来春熊本の小学校を卒業する子供たちに寄贈するコサージュを制作しました。
子供たちの笑顔を想像しながら、気持ちを込めて作りました。最後に子供たちへのメッセージをシールに書き、色紙に貼って出来上がりです。
偶然にも、今回講師をしていただいた田井中さんは熊本のご出身で、被災地の状況を伺い知ることもできました。
一日も早い復旧・復興をお祈りするとともに、子供たちには夢を持って、未来に歩を進めて欲しいと願わずにはいられません。
来年もいろいろなセミナーやイベントを企画しております。
ご都合に合わせ、是非ご参加ください。
受講者の声
- 類は友を呼ぶ作戦など、的確なアクションを考えて動いていく所、アグレッシブで素晴らしいと思いました。
- 1週間を168時間で考え、合間の時間に小さな用事を済ませることで、自由な時間ができる!という内容は希望が持てました。
- お話が実生活に基づいているので、想像がしやすくとても楽しかった。自分の生活に取り入れたい事もいくつか・・・。
- とても具体的かつ実用的な内容で、わかりやすかったです。社長として、また子供さんをかかえておられるのに、軽やかですごい!と思いました。
(アンケートより抜粋)
※講師の方の所属及び役職は、開催当時のものです。(敬称略)
今後の開催予定は、こちらから