キャリア研究会:女性のためのネットワーク作り

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自らを少しでも高めたい、仕事と家庭を両立したい、そんな女性たちにネットワーク作りの場を。キャリア研究会

活動履歴

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開催報告

開催日 2016年03月15日(火)開場18:30 開始:19:00~21:00
場 所ダイヤモンド社 9階会議室
会 費2,000円(軽食費込)
テーマ キャリアのない専業主婦でもコンサルタントになれるワケ
講 師 お役立ちサロンSophia代表 もち月りえ
参加者 14名(当日キャンセル2名)

 

セミナーの模様

3月15日のキャリア研究会は、『キャリアのない専業主婦でもコンサルタントになれるワケ』と題し、お役立ちサロンSophia代表 もち月りえさんにお話いただきました。 実は、前回2月19日のセミナーにも登場した「マズローの5段階欲求」を、別の視点で捉えられていらっしゃり、対照的で大変興味深い内容となりました。
是非前回のセミナー報告(自立・自律のいきいきキャリア ~理系と文系の交点で~)と併せてご覧いただければと思います。

コンサルタントには誰でもなれる?

もち月さんは現在、初心者専門のWebコンサルタントとして活動されています。
「コンサルタント」と聞くと、専門的な知識を学び、仕事も経験も沢山されてきたのだろうと思われるのではないでしょうか。
ところが、今回のセミナータイトルは「キャリアのない専業主婦でもコンサルタントになれるワケ」。
「…それってどういうことなのだろう?」そう思いながらお話を聞いていると、まず耳に飛び込んできたのは「コンサルタントは誰でもなれます。」という言葉でした。

自分の経験を活かすか殺すかは自分次第。でも、自分では自身の能力に気付くことは難しく、仕事をしながら気付いてきたというもち月さん。
では、もち月さんはこれまでどのような仕事・経験をしてきたか、というお話からスタートしました。

会社員から派遣社員へ、そして専業主婦

大手企業の子会社に一般職として入社されたもち月さんは、2年後に結婚、その4年後に退職されました。
退職の理由は、配属されたセクションで、どんなに頑張っても正当に評価されなかったことにあったようです。
当時は専業主婦も多く、「結婚もしているし、仕事はお金と割り切り派遣社員になろう」と退職を決意。
それまで自分がやっていた作業をマクロで自動化し、マニュアルを作って引き継ぎを行ったそうです。それを引き継いだ相手は派遣社員。この時、「私の仕事はアルバイトでいいんだ」と思ったとのこと。

派遣社員として働き始めると、パソコンが使えることが評価され、時給は2,000円前後と当時高額の仕事ばかり。とにかくお金と割り切り、働いたそうです。
さまざまな企業で働く中、派遣社員として携わった最後の仕事で、オペレーターとしてクレーム処理を経験。ここでチームリーダーのお客様対応に感動し、お客様とコミュニケーションすることの楽しさを知ることになります。

その後、出産準備のため、憧れていたという専業主婦になりましたが、実は3日で飽きてしまったのだとか。
暇つぶしに家庭にあったパソコンでインターネットを始め、ネットショッピングにはまります。着なくなった自分や子ども服を販売するため、何の気なしに始めたネットオークション。実はこの時の経験が今の「コンサルタント」につながります。
では、一体どのような経験をしたのでしょうか。

主婦からフリーランスとして再出発するまで

オークションに出品したもののなかなか売れなかったため、もち月さんがやったことは、人気出品者の研究です。
送信されるメールの内容、掲載写真、梱包方法など、人気出品者を徹底的に研究し、真似をしてみると、なんと売れ残りがなくなったのだそうです。
その後、ママ友に一からこの方法を教えると、彼女も「お小遣い稼ぎ」ができるように。
今振り返ると、この時の経験が「マーケティングリサーチ」「モデリング」「コンサルタント」のベースになっているともち月さんは笑いました。

それからいろんなことがきっかけで、カラーセラピーにはまり資格を取得。
勢いで自宅サロンを開業したものの、全く集客ができなかったことをきっかけに、独学とセミナーでWebマーケティングを学びます。
そして、フリーランスの専門用語を使わない初心者向けWebコンサルタントとして再出発を果たしました。

起業する際に必要なことと、女性起業家にみられる「あるある」

起業するためにキャリアは必要か?
今となっては、これまでの経験がもち月さんの「キャリア」だということがわかりますが、ご本人曰く「起業に必要なのはキャリアではない」と言います。
一番大事なものは「一般人の常識と感覚。一般人の目線や感覚がないとビジネスはできないと思っています。」ともち月さん。
この言葉に共感したセミナー参加者は多かったようで、大きくうなずく姿が印象的でした。

そしてここから過去のもち月さん自身を振り返りつつ、女性起業家を客観視した「女性起業家あるある」の紹介が始まりました。
実はこの日の参加者の半数は会社経営、個人を含む起業家。
「あるある」の項目がスクリーンに映し出されるたびに、皆大いにうなずき、笑いが起こりました。


<女性起業家あるある 一例>

  • すべて無料で済まそうとする
    ⇒コストの見極めができない
  • インプットばかりでアウトプットをしない
    ⇒勉強することで仕事をやっている感覚になっている
  • ランチ会やお茶会が大好きだが、仕事につながらない
    ⇒名刺交換やフェイスブックの友達が増えただけで満足している
  • できない、やらないことに対して正当な理由付けが上手い
  • プロフィール写真と実物が違いすぎる

やりたいことをあきらめない 起業のきっかけとその後

最後の「起業するためには」のお話では、前回セミナーでも登場した、マズローの5段階欲求「モチベーションアップの法則」(*)が登場しました。
これは低階層の欲求が充たされると、より高次階層の欲求を欲するというものですが、もち月さんは、まずはトップの「自己実現欲求」(自分のため、自分が輝きたいという欲求)を充たすために始めてもいいのではないか、やっていくうちに周りに認められたいという「尊厳欲求」、そして社会的に認められたい「社会的欲求」を充たすために頑張っていくのでもいいのではないかと考えているようです。

ただ、そこに留まるだけではなく、社会的に貢献できる事業でないと本当の起業家とは言えないのではないか、どんな働き方をしたいかよりも「誰の役に立ちたいか」が大切であるともち月さん。

もち月さんは将来、ネット難民やネット弱者をなくし、高齢者にインターネットは怖いものではなく、素晴らしいものだということを伝え、いろんな人とつながれるものであることを広めたいとのことでした。

専業主婦も大切な仕事だけれども、もしやりたいことがあるならば、いくつになってもあきらめないで欲しい。大学生のお嬢さんがいらっしゃるもち月さんは、「次世代に夢を与えたい」と、母親としての一面も覗かせ、セミナーを締めくくりました。

「私は起業家ではなくフリーランス」というもち月さんですが、どこから見ても一人の起業家。
自身の経験(=キャリア)を通じて進化してきた彼女は、これからも目の前に続く道を闊歩していくことでしょう。

(*)マズローの5段階欲求「モチベーションアップの法則」参照

「Web初心者のお役立ちサロン」http://salonese-kigyo.com/

自身のことも客観的に捉えつつ、周囲もフラットな目線で観察されてきたもち月さんのお話は、とても興味深いものでした。
今回は質疑応答や意見交換をしながらのセミナーでしたが、とても活発で、起業を考えたことがないという参加者のみなさんもそれぞれ感じることがあったようです。
セミナーの後は恒例の懇親会へ。
友人や同僚にはちょっと話せないことも、ここの仲間には話ができる。キャリア研究会は、そんな会になりつつあるようです。

この後もさまざまなセミナーを企画しています。
お誘いあわせの上、どうぞご参加ください。


受講者の声

   
  • リアルでストレートなお話が刺激的でした。誰の役にたちたいか、意識していきたいです。
  • 主婦からの女性起業家が陥りがちな穴を教えていただいて、興味深かったです。Webの先駆者としてのお話も新鮮でした。
  • 一般人の常識と感覚というのが一番大事であると共感しました。
  • (アンケートより抜粋)

    ※講師の方の所属及び役職は、開催当時のものです。(敬称略)

     

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