キャリア研究会:女性のためのネットワーク作り

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自らを少しでも高めたい、仕事と家庭を両立したい、そんな女性たちにネットワーク作りの場を。キャリア研究会

活動履歴

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開催報告

開催日 2014年7月8日(火)開場18:30 セミナー:19:10~20:20
場 所 ダイヤモンド社 9F会議室
会 費 \2,000(軽食費込)
テーマ優秀な人材を家庭に埋もれさせない!
子育てしながら第2のキャリアを歩む「主婦起業」という選択
講 師 (社)日本コミュニケーション育児協会代表理事
わたしスタイル総研代表 滝田加奈子
参加者 23名

 

セミナーの模様

7月8日のセミナー講師には、(社)日本コミュニケーション育児協会代表理事/わたしスタイル総研代表 滝田加奈子さんをお迎えしました。

1男1女の母である滝田さんは、自らの産後ウツ体験をきっかけに、ベビーセラピストとして起業。2011年にはベビーセラピストやトイレトレーニングアドバイザーを養成・認定する団体を立ち上げました。ただ資格を与えるだけでなく、教室開業支援も積極的に行い、一般のママの起業コンサルティングもスタート。コーチングとWEBメディアを活用したセルフプロモーションは、すぐに実践でき、みるみる結果が出せると定評があるようです。
2013年より、わたしらしさとお金の両立を実現させる「わたしスタイルLABO」を立ち上げ、稼げる女性起業家の輩出に力を入れていらっしゃいます。
今回は、第2のキャリアを歩む「主婦起業」という選択について、自身の経験も交えながらお話しいただきました。


夢を持つことは生きる力

滝田加奈子さん

冒頭で「私のミッションは、地球上の子どもたちがみな、自分の夢を生き生きと語れる社会にすること!」と語った滝田さん。
児童英会話講師や、派遣社員として海外業務や人事、営業事務など多岐にわたる業務に従事されてきた滝田さんは、両親や親戚に商売人が多いこともあり、自身もいつか何らかのビジネスをしたいと考えていたそうです。
そんな滝田さんは2001年に結婚、妊娠を期に専業主婦となりましたが、長男出産後、産後うつ(マタニティーブルー)となり辛い時期を経験されました。
このことをきっかけに、子育てサークルを設立しましたが、それは子供のためというよりも、「自分の居場所を作るため」だったのだそうです。
長女出産後は、「自分は自立していない、生産性がないのではないか?」と考えるようになり、起業セミナーへ通うようになります。
小学校英語講師の資格を取得するも、当時、子育てで悩む人(産後うつ、虐待、自殺…)の話題を目にすることが多く、「ママになった経験を活かした仕事がしたい」と、ベビーマッサージの勉強を経て、東洋式ベビーマッサージのオリジナルテキストを作成するなど、ベビーセラピストとして活動を開始。2011年にベビーセラピストを養成する社団法人を設立し、教室の開業、支援等も行ってきました。

「地球上の子どもたちがみな、自分の夢を生き生きと語れる社会にすること」
そのために、まずは子どもたちにとって一番身近な「お母さん」が夢を持つこと、充実した毎日を過ごすことが大切だと言います。
「夢を持つことは生きる力になると信じている」
そんな滝田さんの強い思いに、会場の空気は一気に引き込まれていきました。


経済的自立なしに、社会的自立なし

セミナー風景

結婚・出産で変わる女性の働き方を見ると、結婚後3人に1人が離職、43.9%が出産退職をしているという現状があります。
その後、再就職をしたいと考えても日本の子育て女性の再就職は難しく、理由として、
・子どもの預け先がない
・独身と同じ条件で働く事を求められる
・子どもを理由に早退や遅刻、欠勤することを嫌がられる
・支援制度が不十分
などがあげられます。
「社会制度が整うのを待っていたらおばあちゃんになっちゃう!」。
そんな中、増えているのが「プチ起業」という選択肢。
生み育てることが得意な女性にとって、小さな資金で始められるプチ起業は向いていると言います。アロマ、料理、ベビーマッサージのようなカルチャースクール系をはじめ、ネイル、エステ、アロママッサージ、洋服、アクセサリー制作、アイディア商品やネット販売など、子育てをしながら両立できる働き方をするママたちが増えているそうです。

そんな女性たちの経済的・社会的自立が当たり前の社会にしたいと、滝田さんは女性起業家をWEB戦略とコーチングでサポートする「わたしスタイルLABO」を2013年に設立し、稼げる女性起業家の創出にも力を注いでいます。

収入は頭打ち、経済的自立とはほど遠い状況にあるプチ起業家が多いのもまた事実。
女性たちの意識を向上させ、経済的な自立を高めることは、日本経済の底上げにもつながります。これを女性だけの問題とせず、社会全体が当事者意識を持って解釈するために男女問わずこの問題を広く語れる場をつくることに、滝田さんは今、本気で取り組んでいます。


本気でパラダイムシフトを

セミナー風景

家庭・社会では家事・育児の分業意識を、政治・行政では本当に必要な子育て支援制度を、企業では積極的な人材登用・活用を、女性は経済的・社会的な自立心を持つことを本気でパラダイムシフトしないといけないと滝田さん。
特に経済的・社会的自立心が明確でない女性が多く、「ママだから…」という言い訳のような気持ちが要因で、プチ起業してもボランティアや趣味の域から出られないケースががほとんどなのだそうです。

「時間がない」「子どもの病気」「家の中が汚くなる」「夫を説得できない」「子どもの預け先がない」「資金がかかる」「自身がない」。 これらはママが起業できない7つの理由だそうですが、全てウソ。これらをメール講座で徹底解明し、反響を呼んだようです。
なぜ起業するのかを考え、本気で取り組むという本人の意識が、事業を継続発展させるためのモチベーションとなり、わたしらしさとお金の両立の実現につながるということを、特にこれから起業を目指そうという方には考えさせられる内容だったのではないでしょうか。

「働くことは生きること」です。
その言葉を聞いた時、本気で事業に取り組む起業家“滝田加奈子”の中に通る一本の筋を垣間見た気がしました。



セミナー風景

質疑応答の時間では、次々と手が挙がり起業への関心の高さが伺えました。
「プチ起業している中で売り上げを上げている人はどのくらいいるのか」「具体的に何から収入を得ているのか」「成功する人のポイントは?」など、沢山の質問が飛び出しました。
「もっと話しが聞きたい」この言葉をこれまでで一番多く耳にしたキャリア研究会だったのではないでしょうか。



懇親会の様子

今回も3名の方に初参加いただきました。
恒例の懇親会にも半数以上の方が参加し、セミナーの話題はここでも続きました。台風の影響で気になっていた雨も、このパワーでどこかへ吹き飛んでしまったようです。



受講者の声

   
  • 女性の自立をあたりまえにしようという取組みがこんなに進んでいることに正直驚きました。自分の視野がまだまだ狭いことに気付きました。
  • 女性の考え方を変えるべきの話は納得感があります。主婦の友人が口々に日本の主婦は素晴らしいんだと言うせりふの真の意味が分かったような気がします。既婚女性の生き方が例えば夫(の収入)に左右されるのではなく、自分はこれで良いんだと思える(言える)世の中、女性観を作りたいと思います。
  • 個人の力ではなかなか”起業”に結びつかないのかと思ってましたが、結構活動的な方が多いと感じました。ただ一方、成功しているか否かも大事。考えさせられました!
  • 普段の仕事の中で、男女問わず起業に関わることが多いのですが、事業として成立するのが難しいことをすごく実感しています。本日のお話しは、女性を中心にされていましたが、男女問わず該当すると思いました。特に、ミッションを持つことがビジネスとして成り立たせる大きな要素だ!ということは、これからも自分の中で大切にしたいと思います。
  • これから社会人として、女性として、働きつづけることに迷いをもたないことが当たり前ということを改めて実感でき、とても安心しました。

(アンケートより抜粋)

※講師の方の所属及び役職は、開催当時のものです。(敬称略)

 

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